本:火星人になるには (Becoming Martian by Josh Richards)
映画「オデッセイ (The Martian)」を見て、マット・デイモンのように火星に行きたいと夢を抱いた方々がたくさんいるかもしれない。 でもこの本 ”Becoming Martian" は、火星に移住する最初の人類になるということはどういうことか、厳しい現実を突きつける。 著者のユーモアのセンスのおかげで、重い内容も笑いながら読み進めていくことができるけれど、内容は現実に笑えるようなことではない。 多くの人々が有人宇宙探査のプロジェクトで命を失い、それでも人類は宇宙に向かう。 人類が火星に移住するために、様々なチャレンジが待っている。 体、心、精神、それぞれのチャレンジを誰にでもわかるように、著者独特のユーモアで面白く説明してくれる。 大人にならないとわからないようなユーモアも多少混じっているけれど、ぜひ子供たちに読んでほしい。 人間として生まれてきて、どうしていいかわからない。そんな方にも読んでほしい。
将来の火星人のために、各学校の図書館に一冊あったらいいな。
著者のジョシュ・リチャーズは、オーストラリアのマーズワンの候補者でもある。