マーズワン 火星移住への道

応募者総数 20万2586名 => 一次選考通過 1058名 => メディカルチェック通過 705名 => 660名 二次選考通過 100名 => 三次選考へ

Header image: Courtesy of Bryan Versteeg and Mars One www.mars-one.com. All rights reserved.

今まで興味がなかったが・・

正直に告白すると、今まであまりロケットには興味がわかなかった。 火星へ行くのは、旧式のロケットであろうが、なんであろうが、どんな交通手段でもいいと思っていたから。

でも、打ち上げされた後、戻ってきてくれるロケットを見てからは、愛情がわくようになったかもしれない。

 

次のビデオを見てもらえますか。

スペースX社が、4月8日(米国時間)に宇宙ステーションへ向けて打ち上げたドラゴン補給船(BEAMという Bigelow社の 膨張式モジュールも載せている)の打ち上げの風景です。 一見いつものロケットの発射風景なんだけれど・・

 

開始後《5分あたり》から始まる映像は、第一段階のロケットが海上に浮かべた着陸専用の船に戻ってきて着陸する愛らしいロケットの姿が映っています。 あっという間に着陸しますから、見逃さないように!

 

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 海上に浮かんでいる船(無人/自動運転)に吸い込まれるように着陸するファルコン9。これからこういうのが普通の風景になるんでしょうね。 

 

NASAの記者会見で、SpaceX社CEOのイーロン・マスクが説明していました。 現在、ファルコン9ロケット1機の建設費用は、US$60million($1=100yen換算で60億円)かかっているそうです。 ロケットの再利用により発射コストが100分の一に下がるそうです。 今はロシアのソユーズに頼っている有人飛行も、来年あたり、SpaceXのドラゴン2に宇宙飛行士を乗せて宇宙ステーションに行く試験を予定だということです。 楽しみですね。

それから、宇宙ステーションでのBEAM(膨張式モジュール)の試験は5月後半に予定されています。

 

ブルー・オリジン社が3回目の再利用に成功!

アマゾンドットコムCEOのジェフベソス率いるブルー・オリジン社が再利用可能なロケットニュー・シェパード(同じハードウェア)の3回目の再利用に成功した。

おめでとうブルー・オリジン! 宇宙旅行がみんなの手に届く日は近い。

 

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https://www.blueorigin.com/

 

マーズワン候補者の横顔

マーズワンの100名の候補者にはどんな方々がいるのかを紹介します。 昨年の火星協会の国際大会で3名ともお会いしたことがあります。 みんな個性があり、話していて楽しいし、話が尽きることはありません。 

 

ソーニャ・ヴァン・メーターは、ワシントンDCで活躍する政治コンサルタントです。

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ダン・ケリーはデータアナリスト。いつも笑顔を絶やさない紳士です。

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オスカー・マシューは、海軍のパイロットで英語とスペイン語のバイリンガル。元々おばあちゃんの世代がスペインからの渡ってきた移民の3世です。 現在はボートを”家”にして住んでいるようです。

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ビゲロー・アエロスペース社:将来火星で使う膨張式モジュールをISSで試験予定

米国ネバダ州ノースラスベガスに本社を置く、ビゲロー・アエロスペース社が膨張式モジュールを近く打ち上げる予定らしい。 スペースX社のドラゴンが国際宇宙ステーション(ISS)まで運び、ロボットアームを使ってISSとドッキングさせるようだ。 このBEAM(Bigelow Expandable Active Module)膨張式モジュールは、将来火星で使われる予定だ。 火星へ送る前に、放射線の影響などの耐久性を実際の宇宙空間で試験する。 社長のビゲロー氏は、ホテルビジネスも手掛けていて、将来は商業的な宇宙ホテルも視野に入れているのだそうだ。 このアニメを見るをワクワクしてきます。

 

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ビゲロー・アエロスペース社 http://bigelowaerospace.com/

Mars One: Humanity's Next Great Adventure が出版された!

My original book review (in English) can be found at www.amazon.com . 

 

                                                

 

マーズワンはいつも論争の真っただ中にいる。 今までにないユニークな候補者の選考方法、通常の宇宙開発プロジェクトでは使われないビジネスモデルなど、批判され、そしてよく誤解されている。 この本の出版で、少し誤解がとければいいなと候補者の一人として思っている。

 

マーズワンは、国籍にかかわらず、広く一般の人々に火星へ移住するというチャンスを与えた。 ”マーズ100の候補者の心の中”という章を読むと、個人的には会ったこともない彼らの気持ちや考えを何か共有できるだろう。 スーパーマンでもない、スーパーウーマンでもない皆さんと同じ彼らを何となく身近に感じるだろう。 マーズワン応募者の言葉が本書全体にちりばめられている。 それらがこのプロジェクトをもっと個人的なもの、身近なものに感じさせている。 応募資料から引用された彼らの言葉でこのマーズワンプロジェクトが人類の火星移住を目的にしていることを改めて思い出させてくれる。 このマーズワンは人類のための、皆が参加するプロジェクトだということを。

 

本書全体で中心となるテーマは、人間という要素、”ヒューマンファクター”だ。 ロケットエンジンの燃料の種類や火星基地の建築の詳細を知りたい方が読むとがっかりするだろう。 マーズワンプロジェクトを様々な面から、各分野の専門家が率直に意見を述べている。 技術、医療、健康・フィットネス、多文化、チーム力、男女の関係、年齢、法律、エンターテイメントなどの分野から多角的に分析する。 専門家が書いているからといって、気後れするには及ばない。 一般向けに書かれているので分かり易く、宇宙に興味がある方たち、チームで仕事をするような環境に置かれている方たちにとって、興味深く読めるに違いない。 もしあなたが将来地球外に移住しようと企てているのなら、ちょうど良いガイドブックになるかもしれない。

 

私たちは毎日当たり前のように過ごしている。 水、空気、太陽の日差し、食物、重力、家族、友人、職場の同僚など、普段あまり深く考えていないかもしれない。 でもこれらはとても特別なことなのかもしれない。 この本”マーズワン:人類の次なるグレートアドベンチャー”が、私たちの日常に新たな興奮や新しい視点をもたらしてくれればと思っている。

 

この本をすべての年代の方々におすすめしたい。 特に10代のみなさんには読んでほしい。 将来彼らが大人になる頃には、地球に住むのか、他の惑星に住むのか、選択できるからだ。

 

By マーズシェフ

この書評のオリジナル(英語)は、アマゾンドットコムに掲載されています。

*注

現在、本書は英語のみで出版されています。 もし日本語翻訳をご希望される出版社の方は、マーズワン財団 広報 press@mars-one.com までご連絡くださるようお願い申し上げます。 

 

 

映画『オデッセイ』の日本公開を記念して

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みなさんも作ってみませんか?

www.bringhimhome.com

 

 

昨年の11月にメキシコで観た時の映画の感想です。

etsuko4mars.hatenablog.com

 

原作を読んだちょっとした感想はこれです。

etsuko4mars.hatenablog.com

 

 

宇宙長期フライトのヒューマン・ファクター専門家たちが監修したマーズワンの本が出版

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ドクタークラフト    レイ・キャス博士    ジェームズ・キャス博士 

(写真:www.mars-one.com マーズワンHPより)

 

新年明けましておめでとうございます。 いつか火星からこんなごあいさつができればいいなと想像しながら書いています。

今年は、マーズワンにとって重要な年になります。 9月にはいよいよ、最終選考が行われ、正式な訓練を受けられる24人が選ばれます。

 

2月には、候補者選考責任者のドクター・ノルバート・クラフト氏が監修した本が出版されます。 タイトルは、"Mars One - Humanity's Next Adventure - Inside the first human settlement on Mars" (マーズワン 人類の次なるアドベンチャー 人類最初の火星移住の舞台裏)。原文は英語ですが、おそらく他の言語にも翻訳されるでしょう。 

 

ロシア、欧州、米国, カナダ、日本などの世界各国の宇宙飛行士選考プロセス、宇宙空間での長期フライト、スモールチーム、閉鎖空間における人間の行動などの研究に関わりあったヒューマン・ファクターの3名の専門家でありマーズワン選考責任者であるノルバート・クラフト(Norbet Kraft, MD)氏、選考委員のジェームズ・キャス氏(James R. Kass, PhD)とレイ・キャス氏(Raye Kass, PhD)が監修しています。 その他いろいろな分野の専門家がユニークな視点からマーズワン、マーズワンの選考プロセスについての見解を述べています。 またマーズワンに応募した方たちの提出した書類から彼らの言葉、回答を抜粋し、各ページに掲載されていますので、火星へ行きたいと思う人たちはどんなことを考えているのかが理解できるかなと思います。 日本語の翻訳版に興味がある出版社は、いらっしゃいますか? ベストセラーにはならないかもしれませんが、人類の歴史の記録として残す価値はあると思います。 

 

                                                  

 "Mars One - Humanity's Next Adventure - Inside the First Human Settlement on Mars"  (マーズワン 人類の次なるアドベンチャー 人類初の火星移住の舞台裏)

 2016年2月発売

 

ちょうど、映画『オッデッセイ』の日本公開も2月ですね。 あわせてどうぞ