マーズワンは火星を侵略しているのではないか?
写真上:メイソン・ペック博士 Mason Peck, PhD.
マーズワンアドバイザーでありNASAの元チーフテクロノロジスト、現コーネル大学航空工学教授のメイソン・ペック博士 Mason Peck, PhD.が次のように回答する。
地球上では、国が互いに侵略し、人間同士が戦う。 火星に関して言えば、大昔に生命があったであろうと推測されるが、今は生命の痕跡がない。 火星を汚染してはいけないのではないかという考えは、我々の科学的な高貴な願望からくるものである。 しかしながら、そのような狭い考えは、人間の探究心や革新的な行動を邪魔することもある。我々は、外の世界へ繰り出し、新しい世界をつくり、宇宙を探検したいのである。 すでに40年間も火星をロボットで探査している。 次は太陽系へ人を送ることにそろそろ移ってもいいのではないか。
惑星を生物汚染することは、確かに心配するに値する。人間が火星に足を踏み入れたとたんに汚染されるのだ。 これは倫理的な問題であるという人もいる ー すなわち惑星の環境を破壊してるのだと。 火星に現在生命が存在するというのなら、これは重大な関心事である。 しかしながら、現在のロボット探査のデータから見ると、火星の表面には生命の痕跡は見つかっていない。おそらく地表のどこにも生命は存在しないだろう。 科学的な探査をしなくてはいけないからといって、惑星をきれいに保ってほしいという人々の願いは受け入れ難い。 たとえ地球のバクテリアが火星に住みついて生きながらえたとしても、他にもさまざまな科学的な研究ができる余地は十分にあるだろうと思うからである。
Photo Credit header image:
Left: NASA / Bill Ingalls
Center: WPI Marketing & Communications / Boynton Hall
Right: NASA Goddard / Bill Hrybyk
原文:以下マーズコミュニティーサイトより
https://community.mars-one.com/blog/are-we-invading-mars