火星へ ワンウェイ移住
マーズワン候補者にとって一番いら立つことは、なぜ火星へ”ワンウェイ(片道)”移住するのか、誰もわかってくれないことらしい。 質問する人たちの中には「自殺に等しい行為ではないのか」という人もいると。 なぜ”ワンウェイ”がいいのかという理由として、
1.技術的理由:往復になってしまうと帰りのロケットや燃料などの技術的負担が大きくなり、複雑になってしまう。
2.医学的理由:地球の重力が三分の一の火星でしばらく過ごして、地球に戻ってくると、地球上での生活に戻るのが困難になる。 ロケットが大気圏突入時に骨折する恐れもある。
3.人類史的理由:ヨーロッパからアメリカ大陸、オーストラリアへ移住していった人々は、帰るつもりがなく、”片道”移住が当たり前であった。そして人類が新しい環境を求めることによって、文明は飛躍をする。
著者のアンドリュー・レイダーさんはMITで航空宇宙工学を研究していた方で、技術論だけでなく人類史的観点から、なぜワンウェイの方が良いのかをわかりやすい英語で説明しています。 火星移住について、知りたい方向けの本です。 ちなみに彼もマーズワン候補者の一人です。
Leaving Earth: Why One-Way to Mars Makes Sense
- 作者: Andrew Rader
- 発売日: 2014/01/15
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