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マーズワン 火星移住への道

応募者総数 20万2586名 => 一次選考通過 1058名 => メディカルチェック通過 705名 => 660名 二次選考通過 100名 => 三次選考へ

Header image: Courtesy of Bryan Versteeg and Mars One www.mars-one.com. All rights reserved.

火星で人類が生存するには

マーズワン 情報

How to keep humans alive on Mars - Abstract Surface Habitat ECLSS Conceptual Design

パラゴン・スペース・デベロプメント社

マーズワンミッションのコンセプトデザインを発表

 

2015年7月1日、火星居住環境制御及び生命維持システム(Surface Habitat Environmental Control and Life Support System - ECLSS)に関するコンセプトデザインがマーズワンから発表されました。

これはパラゴン・スペース・デベロプメント社がマーズワンのプロジェクト要件をもとに行ったものです。 イ・クリース ECLSS は、火星上で人類が生存するための安全な環境をサポートするためのシステムです。リサイクルしながら、きれいな水と空気を供給します。 以下、全56ページに及ぶリポートの要約になります。 この要約は、マーズワンのラウンド3候補者でもある Josh Richards (オーストラリア), Oscar Mathews (US), and Ryan MacDonald (英国) が用意しました。

 

要約 — 火星上で人類が生存するために必要な環境制御および生命維持システム(Environmental Control and Life Support Systems - ECLSS)の最初のコンセプトデザインの調査研究がパラゴン・スペース・デベロプメント社により行われた。現地資源利用技術(In-situ resource utilization)を使うことにより、補給船で供給しなくてはいけない生命維持に必要な資源の量をかなり減らすことができる。 ECLSSの要件質量は7434kg、マーズワンが2020年代に予定する着陸システムに見合うよう性能の向上を必要とする。マーズワンはこの調査研究を利用して計画を改善していく予定である。

 

 1 背景

2013年3月、パラゴン・スペース・デベロップメント社は、”環境制御および生命維持システム(ECLSS)”モジュールついてのコンセプトデザインに関する調査研究をマーズワンから依頼された。ECLSSは、人類が火星上で生存するために必要な重要なシステムのひとつである。このリポートの要約は、パラゴン社が行った調査研究の結論と重要な発見をまとめたものである。 オリジナルのリポートは、以下のマーズワンのウェブサイトから入手できる。

Keeping humans alive on Mars: Independent Surface Habitat ECLSS Concept Design Assessment by Paragon - Press Releases - News - Mars One

 

2 火星上で人類が生存するには

南極や国際スペースステーションのような極限環境で人間が生きるためには、生命維持システムのような技術の助けが必要になる。 最初の火星開拓者たちが、効率的に居住空間を操作維持できるようにすることが重要だ。 

アウトポスト(居住拠点)においてクルーとシステムが表1のような最適性能作り出すには、狭い値の範囲が必要だ。 特記すべきなのは、これらの値は一基のECLSSモジュール、4人のクルーを維持するためのものだが、マーズワンの仕組みは、2基のECLSSモジュールが、2棟の居住棟をサポートするものだ。 これにより、システムメインテナンスが必要な時は、もうひとつがバックアップとして機能することになる。

火星で消費される資源を地球から送るのは現実的ではないし、かなりの費用がかかるので、必要な水や空気は火星の現地で調達可能な資源から作られることになる。 この方法は、現地資源利用技術 (in-situ resource utilization - ISRU)と呼ばれる。これは長期にわたる自給自足に欠かせない。 

安全と冗長性は、ECLSSのデザインにおいて最も重要である。ECLSSの各モジュールは、自動的に火災を感知し消火(霧状ミスト消火を推奨)、居住環境自動制御、モジュールがオフライン状況下での30日間の消費資源貯蔵機能などを備えている。 これらの機能は、塵嵐(ダストストーム)の影響でソーラーパネルの生産電力が落ちた場合の悪影響を軽減するためにデザインされたものである。

        表1.  最初のクルー到着後の居住環境

        Mars One outpost conditions post crew arrival

3 ECLSS デザインアーキテクチャ

マーズワンECLSSは、特に簡素さ、信頼性、耐久性、サブシステムの復旧時間を最小限に留めるなどを考慮してデザインされた。 すべての生命維持機能は、物理的、化学的なプロセスを使って供給される。植物やバイオマス的な空気再生産からは独立してデザインされている。

              表2. ECLSSの物理的・電気的特徴

              ECLSS physical and electrical characteristics

質量と容積の要件については、現存する材料や物理的プロセス、また基礎的な技術を使うことにより可能な限りデザインを簡素化することを第一の目的としたため、今回の初期調査研究においてはゆるめになっている。 将来的に質量と容積を軽減するには、開発コストの上昇を伴ない、さらに複雑で効率的な生産方法が必要となるだろう。

表2は、各ECLSSのモジュールの物理的、電気的な特徴を表したものである。図1では、各ECLSSモジュールのレイアウトの概要と重要なサブシステムの関係を示した。

 

現地資源利用技術(In-Situ Resource Processing System - ISRPS)は二つの重要な機能を持っている:火星表土からの水分抽出と火星大気からの窒素とアルゴンの生成である。 表土を熱し水分を蒸発・凝縮し、水管理システム(WMS)により浄化する。窒素/アルゴンは、ジュール・トムソン効果を使いCO2(火星の大気の~95%)を液化または固体化して作られる。

 

水管理システム(WMS)は、現地資源利用技術(ISRPS)から生成された生水や居住空間中の湿気などを収集し、飲料に適した衛生的な水を精製する。 その他にWMSは、酸素生成のために空気管理システム(Air Management System - AMS)にも水分を供給する。 WMS内の排水は、微粒子ろ過 (particulate filtration)、活性炭(activated carbon)、水相触媒反応器(aqueous phase catalytic reactor)、二層イオン交換体(two ion exchange beds)などを通過し浄化される。 紫外線消毒灯(ultra-violet disinfectant lamp)は、貯水タンクの微生物汚染を防止するため、各供水ポイントやWMS内の3箇所の要所に設置される。

 

空気管理システム(AMS)は、四層分子ふるい(four bed molecular sieve)を使いCO2のレベルを制御、水分の電気分解により酸素を生成、絶対圧や異なった気体の分圧を制御、火災の発生を感知/火災復旧、微粒子や汚染物質の除去をし、全体の空気の状態をモニターする。

 

熱制御システム(Thermal Control System - TCS)は、電子機器から出た熱をバランスよく拡散する機能をもつ。 能動的構成機器(例:liquid cooling loops and electrical resistance heaters)と受動的構成部分(例: insulation and surface coatings) を一緒にうまく活用することにより達成することができる。

 

最後に、含水廃棄物処理システム (Wet Waste Processing System - WWPS) は、人間の排泄物を隔離し、乾燥風を当てて湿度交換膜を使い、水分を抽出する。

                     図1.  マーズワンECLSS居住棟における主要機能の概要と関係

 Mars One Habitat ECLSS Functional Layout

4 結論及び将来的な課題

パラゴン社のコンセプトデザインは、マーズワンのアウトポスト(居住拠点)で必要となるすべての消費資源を現地調達できるような有望なECLSSアーキテクチャを提示した。 ECLSSの質量については、初期見積もり(~7500kg)よりも超過しているため、質量に焦点を当てたデザインの追求が要求されるだろう。 ロッキードマーチン社の着陸システムの上限質量を拡大することで、ECLSSデザインも改善されるものと予想される。 


また、火星上で日照時間が一番短い日においては、ECLSSが必要とする電力が不足することが指摘された。 従って、太陽光パネルを増やした方がよいのか、または空気貯蔵タンクの容量を増やすこと、どちらが効果的なのかを今後検証していくことが必要となる。

 

最後に、ECLSSの多くの構成部品を3Dプリンターで現地生産していくことで、長期的な補給コストを抑えることが期待される。

 

マーズワン  http://www.mars-one.com/

パラゴン・スペース・デベロップメント  http://www.paragonsdc.com/

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(注*上記は、読者の皆さまの利便性を考慮し、私個人が日本語翻訳いたしました。マーズワン財団が承認したものではありません。 翻訳の内容に疑問をもたれる方は、以下原文をご参照いただければ幸いです。もし翻訳に誤りなどがございましたら、コメント欄にてご指摘くださいませ。 ご協力ありがとうございます。

The story above is the Japanese translation of  How to keep humans alive on Mars - Abstract Surface Habitat ECLSS Conceptual Design - Blog - Mars One Community Platform. It has been prepared for the convenience of Japanese language readers.   It is "not" the official translation approved by Mars One.   If you have any questions about the translation,  please refer to the original English page. 

community.mars-one.com