マーズワン 火星移住への道

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マーズワンのミッションコスト

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 ミッションコストについて アルノ・ヴィルダースが回答する

by Natasha Schön on Wednesday, 29th June 2016 

アルノ・ヴィルダースは、マーズワン共同創業者で、最高技術責任者でもあり、ESAの欧州宇宙技術研究センター(ESTEC)で新惑星ミッション研究のペイロード研究マネジャーとしも活躍しています。 今回のインタビューでは、マーズワンミッションのコストについて、技術の点からお答えします。

 

なぜマーズワンのミッションは他のミッションよりコストが低いのでしょうか?

’宇宙飛行は難しい’、というのが昔からいつも聞かれる言葉だ。 それはどういうことかというと、宇宙飛行を現実化するには多大な資金が必要になるということを意味する。 しかし、国が行う計画に比べて、なぜマーズワンのプロジェクトが安くできるのかにはいくつかの理由がある。

 

まず、宇宙飛行士を帰還させるシステムや方法を開発する必要がないことがあげられる。 二番目に、 Falcon9ロケットやドラゴンカプセルをNASAの標準的な方法で開発する場合、国だとスペースX社が開発するよりも8~10倍のコストがかかる。 民間で開発が行われる場合、コストが非常に重要な要素になるからだ。

 

民間のビゲロー・アエロスペース社は宇宙空間、火星、月を目的とした居住モジュールを開発している。 関連する開発コストは民間で調達されるものをもとにしている。 2016年5月、このインフレータブル(膨張)居住モジュールは、ISSに無事接続され試験は無事成功した。 

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コスト減の他の理由として、火星上から人を戻す必要がないということが挙げられる。 帰還コストは、かなり膨大になるからだ。 今までなぜ火星からのサンプルリターンのミッションがなかったかという理由として、コストの問題があるからだ。 たった1キロのサンプルを戻すのさえ難しいのだ。 

 

また、マーズワンは自分たちでロケットシステムを作ることはしない。 その分野の専門家のアドバイスをもとにサービスを輸送サービスを購入する。 そうすれば、国が行うような慣習的なプロジェクトと違って費用が低く抑えられる。 今現在マーズワンは、専門家と同レベルのノウハウを持ち合わせていない。 しかし、実績のある宇宙開発企業に委託して、プロジェクトを進めている。

 

火星へ最初の4人を送るという私たちの当初の見積もりの60億米ドルは、国のプロジェクトに比べて異なることが指摘される。 マーズワンは、コストの妥当性について、継続的に精査していくつもりである。 その過程で、全体のコストが多少膨らむ可能性はあるかもしれないが、大きな違いにはならないだろう。

 

ロケットの発射コストについては?

ロケットの発射コストは、2020年代に向けてますます下がっていくだろう。 スペースX社、ブルーオリジン、ULA、ファイヤーフライやロケットラボのような中小の民間企業などが、地球の軌道向けのペイロード発射サービスに次々と参入していくだろう。今後はかなりの競争になるにちがいない。 

 

同様のことが、火星へ行ける宇宙船のシステムについても言えるだろう。 有人カプセル(着陸船)の当初の開発コストは高いだろうが、回数が増えるについれてコストは下がっていく。 貨物カプセルを6~8回送ることになるので、有人カプセルを送る前に信頼性を十分チェックできるだろう。

 

ミッションのハードウェアの設計、製造、試験は誰が担当するのか? 

マーズワンプロジェクトの大きな特徴の一つに、マーズワンは必要なハードウェアの設計・製造・試験はしないということだ。 私たちは、ロッキード・マーチン社に最初のデモンストレーションミッションを委託し、パラゴン・スペース・デベロップメント社とは生命維持装置について契約を交わした。 

 

ロッキード・マーチン社は過去30年のNASAのすべての火星ミッションにおいては909割を担当していた。 パラゴン社は、NASAの研究とハードウェア関連のプロジェクトでは実績があり、商業の宇宙フライトに20年間携わっている。 そしてパラゴン社は生命維持装置の分野では専門家だ。  

 

これらの会社が関わりあうプロジェクトは、NASAの基準・手続き方法に沿っている。 マーズワンのためのプロジェクトもこの基準・手続き方法に沿って行われる。

 

(注*上記は、読者の皆さまの利便性を考慮し、私個人が日本語翻訳いたしました。マーズワン財団が承認したものではありません。 翻訳の内容に疑問をもたれる方は、以下原文をご参照いただければ幸いです。もし翻訳に誤りなどがございましたら、コメント欄にてご指摘くださいませ。 ご協力ありがとうございます。

The story above is the Japanese translation of  the story below.  It has been prepared for the convenience of Japanese language readers.   It is "not" the official translation approved by Mars One.   If you have any questions about the translation,  please refer to the original English page as below. 

 

community.mars-one.com

マーズワン クラフト博士 次の選考プロセスの概要を発表!

チーフメディカルオフィサーのクラフト博士が次の選考プロセスについて説明しています。 簡単な英語ですので、ぜひ聞いてみてください。

 

 

以下はさらに詳しく説明しています。 100名から40人にまで減らす過酷なグループチャレンジが待っています。

 

www.youtube.com

 

 

 

火星が地球に最接近中!

昨日の日曜日は火星、地球、太陽が一直線で並ぶ、二年二か月に一回の出来事がありました。

 

来週5月31日火星が地球に7528万kmまで最接近します。

地球の公転周期が365日、火星が687日かけて太陽の周りを一周するので、火星が地球に追いつく(最接近する)のが2年2か月に一回。

毎回(2年2か月ごと)、最接近の距離が約6000万Kmから1億kmとばらつきがあります。

 

望遠鏡がある方はぜひご自身の望遠鏡で、お持ちでない方は近くの天文台へ行ってみましょう!

 

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図:国立天文台 天文情報センターより www.nao.ac.jp

 

詳しく知りたい方は、国立天文台のウェブサイトへ

http://www.nao.ac.jp/astro/sky/2016/05-topics03.html

 

Human to Mars Summit 2016

日本では伊勢志摩サミットが開かれるようですが、アメリカのワシントンDCでは、ヒューマン・トゥー・マーズ・サミットが5月17日~19日まで開催されています。

 

人類を火星へ送るにはどうしたらいいのか、技術、科学、政治のさまざまな角度から関係者がそれぞれの立場から意見を述べ合います。 

 

しかも、インターネットでライブ中継が無料で観られます! こういう内容の濃い会議がすべての人に公開されるなんて、すごい時代が来ました。

 

私もみたいけれど仕事中なので、あとでまとめて観てみます。

livestream.com

お知らせ:マーズワンVIPイベント

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(上:2015年のVIPイベントの風景)

6月3日、オランダのアムステルダムにて、マーズワン主催のVIPイベントが開催されます。 マーズワンプロジェクトの関係者(アドバイザー、アンバサダー、投資家、スポンサーなど)が一同に集まり、プロジェクトの進捗状況をマーズワンチームから報告を受けます。 一般の方々でも、VIPチケットを購入して頂ければ参加できます。

もしご興味がある方がいらっしゃれば、どうぞ! 欧州/米国のマーズ100の候補者の数人ほど参加するようです。

(* メディア関係の方々からお問い合わせをいただいております。 大変お手数ですが、このイベントの取材については、マーズワン広報担当 Ms. Suzanne Flinkenflogel press at mars-one.comまでご連絡お願いいたします。ありがとうございます。)

Presentations & Events - News - Mars One

community.mars-one.com

今まで興味がなかったが・・

正直に告白すると、今まであまりロケットには興味がわかなかった。 火星へ行くのは、旧式のロケットであろうが、なんであろうが、どんな交通手段でもいいと思っていたから。

でも、打ち上げされた後、戻ってきてくれるロケットを見てからは、愛情がわくようになったかもしれない。

 

次のビデオを見てもらえますか。

スペースX社が、4月8日(米国時間)に宇宙ステーションへ向けて打ち上げたドラゴン補給船(BEAMという Bigelow社の 膨張式モジュールも載せている)の打ち上げの風景です。 一見いつものロケットの発射風景なんだけれど・・

 

開始後《5分あたり》から始まる映像は、第一段階のロケットが海上に浮かべた着陸専用の船に戻ってきて着陸する愛らしいロケットの姿が映っています。 あっという間に着陸しますから、見逃さないように!

 

www.youtube.com

 

 海上に浮かんでいる船(無人/自動運転)に吸い込まれるように着陸するファルコン9。これからこういうのが普通の風景になるんでしょうね。 

 

NASAの記者会見で、SpaceX社CEOのイーロン・マスクが説明していました。 現在、ファルコン9ロケット1機の建設費用は、US$60million($1=100yen換算で60億円)かかっているそうです。 ロケットの再利用により発射コストが100分の一に下がるそうです。 今はロシアのソユーズに頼っている有人飛行も、来年あたり、SpaceXのドラゴン2に宇宙飛行士を乗せて宇宙ステーションに行く試験を予定だということです。 楽しみですね。

それから、宇宙ステーションでのBEAM(膨張式モジュール)の試験は5月後半に予定されています。